タ―坊:
調達部に配属されたけど
やること多そう。
技術系と事務系どっちが
有利なのかな?
未経験でも大丈夫かな、、、
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
- 調達業務をやってよかったこと
- 技術系と事務系どちらでも大丈夫なのか
- 経験を活かせる職種
この記事を書いている私は、
大手製造業で調達を5年ほど経験。
調達プロフェッショナルの
資格(CPP A級)を
取得しています。
■1. 調達業務をやってよかったこと
その➀:ものづくりの基本が学べる
比較的容易に取引先工場内を
見学させて貰えることが
多いので、担当部品の
工程を学べる良い経験に
なります。
現場のプロと意見交換して
理解が深まれば、図面を
見ただけでどういう工程か、
すぐイメージできるように
なります。
その➁:財務/契約/法律/輸出入に関する知見が深まる
調達業務は様々な仕事が
ありますので、幅広い知識が
求められます。
詳しいことは専門部署に
確認すれば問題ないですが、
常に学んでいく姿勢でないと
非常に苦労します。
例えば
・取引先が倒産した
・海外の輸入品で
品質トラブルが発生した
・値上げをお願いされた
など、あまり経験しないような
突発な案件もあります。
こういった経験を積むことで、
トラブルになった際にも
冷静に対処できるように
なります。
その➂:コミュニケーション力がつく
社内外との交渉が日常茶飯事です。
配属した頃の私は、かなりのコミュ障でしたが、
繰り返すことで意外と慣れるものです。
具体的には
・取引先とのコスト交渉/納期調整
・自社の開発部門と取引先の図面取り交わし
などがあります。
調達は会議がスムーズに進むよう、議論の進行や舵取りをすることが多く
ファシリテーション能力も必要になります。
その④:事務処理スピードが向上する
メール返信、単価決定、コスト分析、議事録作成、契約書作成など
調達部には多くの書類が集まってきます。
うかうかしていると書類の山に埋もれてしまいます。
適切な判断とスピード力が求められます。
そのため、調達部にいる優秀な人は事務処理スピードが非常に速いです。
その⑤:社外との繋がりを持てる
調達部は取引先との関わりが他の部署に比べて圧倒的に多いです。
仲のいい取引先の担当者がいれば、いち早く
社外の情報や市場の動向を教えてくれるでしょう。
取引先の担当と円満な関係と築くことが大事です。
くれぐれも取引先に対して威張ったりしないように。
お互いwin-winになることを常に意識し、行動した方が得策です。
■2. 技術系と事務系どちらでも大丈夫なのか
どちらでも大丈夫です。
ひと昔前では、幅広い知識が求められるため、ベテランの方が多く在籍していました。
(私が在籍していた会社では営業出身の方が多かったです。)
最近では、若手の方も多く在籍しているので、未経験の技術系や事務系でも活躍できます。
技術系の方が図面の読み方がわかっていたり、機械的な知識があって有利に思えます。
(話すのが得意、事務処理スピードが速いなど。)
希望してないのに配属されました。
気持ちはわかります。
特に大手になると配属ガチャは当たり前のような気がします。
私も最初は希望していたわけではありませんでした。
結果として多くの知識と経験を得ましたので
かなりのスキルアップしたと感じています。
(他部署の同期たちの話を聞くとすごくのんびりしているなと感じていたくらいです。)
それでも向き不向きがあるのでは?
確かに向き不向きはあります。
私自身、調達業務を始めた頃は、上司に怒られてばかりでした。
それでも経験を積んでいけば、大抵のことは克服できるようになります。
(私の会社だけかもしれないですが、とても世話好きが多かったです。)
もしかすると「調達業務はきついしブラックかも…」と思うかもしれません。
しかし、その分、他の人よりも格段に成長している環境だと思います。
デメリットとすれば、これといったマニュアルが少なく個々人の能力の差にかなりバラツキがある職種といえるかもしれません。
私も苦労しましたが、しっかりと学んでいけば、徐々に上達します。
まわりにはベテランの方がいるはずですので、困ったらどんどん相談していきましょう。
なので繰り返しですが、技術系・事務系どちらでも問題ありません。
■3. 経験を活かせる職種
本来であれば、今の会社を続けることが大事ですが、何らかの理由で転職を考えることがあると思います。
そこで、実際に転職活動を経験した私が、転職サイトから頂いた求人情報や
調達のスキルを活かせる職種をいくつかご紹介します。
その➀:調達・購買
調達で転職する場合、当たり前ですが調達・購買の求人が圧倒的に多いです。
年収を上げたい、または現状維持したいなら同職種が無難です。
異業種の調達でも基本的な業務内容はそれほど大差ないので、
活躍できる場は多いと思います。
その➁:製造コンサルティング
調達は製造に関する幅広い知識を持っているので
製造コンサルティングはかなり優遇されるのではないでしょうか。
その分、優秀な方もたくさんいるので転職にはかなりの対策と準備が必要となってきます。
その➂:営業
調達は購入する側ですが、営業は売る側です。
反対の立場を経験しているので、向こう側の心理も
理解しやすいのではないでしょうか。
どちらも収益に大きく関わる部署なので、共通点も多いと思います。
◆まとめ
調達業務をやってよかったことを紹介しました。
業務量はかなり多いので激務と感じることもあるかもしれません。
また、ルーティン業務も多いので、ある人にとっては退屈と感じるかもしれません。
調達は「会社の顔」、「製造の要」と言われているほど重要なポジションです。
しっかりと取り組めば高いスキルを持ったバイヤーになれるはずです。
読んでいただいた方に、少しでも参考になればと思います。